ブログ 2011/4

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4月15日の教室から。[教室ブログ]

投稿日時:2011/04/18(月) 00:08


 山﨑弘先生のご指導でした。

 ボタンの絵を描きました。ご自宅のお花です。
 ただならぬ美しさをまずはご覧ください。

    

 二つはいっぺんに描けませんので,1本ずつ花瓶に挿しました。

 今回は,相当マニアックなことになっています。問題は花瓶です。
 人間国宝の作った白磁の花瓶です。

    

 この花と花瓶ですから,描き始める前に,もりあがってしまいました。

 前の葉がちょっと邪魔なので,脇にずらして描き始めました。
 水彩とオイルパステル,それから油絵で描いています。

    

 絵の具を混色させてしまったために,花の色が濁ってしまいました。
 水彩絵の具の場合,とくに,混色によって彩度が低下します。

 もう一枚の水彩は,未完成に終わってしまいましたが,混色させていないため彩度が落ちていません。

    

 次は,オイルパステルで描いたものです。

    

 鮮やかな感じが出ています。横から見た花がきれいです。

 以下の2枚の油絵は,先生の丁寧な指導にそって,イエローオーカーで形と濃淡をとりながら丁寧に描いています。
 油絵初心者と花が描けないという会員のために基本を丁寧に教えてくださいました。

    

    

 なかなかいい感じなのですが,丁寧に描くと,どうにも仕上がりません。

 もう一枚も仕上がりはまだですが,こちらは色をどんどん塗って先に進めました。

    

 今回はモチーフでもりあがりすぎた感もあります。
 描き始めるのが遅くなって,皆が完成しませんでした。

 目の前で大輪の花を見ると,やはり圧倒されます。
 前日までつぼみだったものがぱっと咲いのだそうです。
 今しか描けないモチーフでした。
 しかし,描く前にお花見になってしまいました。

 その上,白磁の器のきれいなこと。
 二度とないかもしれない贅沢なモチーフでした。

 途中までの絵を今後どうするのか,悩みとなります。
 ボタンの花は長持ちしません。
 写真を見ながら再現すべきかどうか。
 もちろんスキルがあがってくれば描けるのでしょう。それまで待ちますか…。

「視線-11」が中止となりました。[教室ブログ]

投稿日時:2011/04/14(木) 02:45


 この教室でご指導いただいている山﨑弘先生が参加している「視線-11」が中止となったそうです。

 残念です。

 毎年3月に開催される展覧会です。
 今年は,地震の影響で延期となったと聞いていましたが,中止になってしまったのですね。

 この展覧会は,次代の日本の洋画家界を担う画家たちの展覧会として玄人筋からは相当注目されていたはずです。
 せっかく準備なさった作品が見られないのは残念です。

 いろいろ理由はあったのだろうと思います。
 時期を逸してしまうと,難しい問題も出てくるのかもしれません。

 そういえば,桜が満開なのに,今年はお花見の企画もないままに,すごしていました。
 早くもつぎつぎ散り始めています。
 何となく,皆がそういう気分だったのでしょう。展覧会もそういう感じなのでしょうか。

 先日,夜に公園の前を通ったら,ひとつだけ燈った電灯のまわりに桜が咲いていました。
 きれいでした。

    

    

 ただ,公園には喧騒の余韻を感じさせるものは何も見つかりませんでした。
 やはり自粛の気分ですね。

   われも桜の木の下に立ちてみたけれども
   わが心はつめたくして
   花びらの散りておつるにも涙こぼるるのみ。

 先日,お会いした方は,こういうときにこそ,普段通りに活動すべきだというお話をなさいました。
 そうかもしれません。
 しかし,どうもスカッとはいきません。
 その方も,だからこそ,あえて普段通りにとおっしゃったのでしょう。
 どうも,心はネガとポジであっても,同じ方向を向いている気がします。

 展覧会開催についても,開催と中止で揺れたことでしょう。
 皆さん,社会的責任の大きくなった方々ですから,苦渋の決断だったことは想像に難くありません。
 展覧会の中止を聞いて,ある種の厳粛な気分になりました。
 
 しかし,せっかくの作品です。
 いつか,それぞれの作者が,機会を見つけて公開してくださることを信じています。

 山崎先生にも,そのことをお願いしました。

4月8日の教室から。[教室ブログ]

投稿日時:2011/04/09(土) 23:35


 スイセンがきれいに咲いています。

 山崎先生のお家に咲いた花です。
 別のモチーフもご用意いただいておりましたが,今回は,これを描くことになりました。

 ご指導は,山﨑弘先生です。

    

 白い色と黄色の対比がとても素晴らしくて,あまり考えもせずに,無謀にも描き始めました。

 まずは水彩をご覧ください。

    

 バックの青い色でスイセンの白さを際立たせています。
 花びらの中にかすかな青い陰が入っています。
 茎と葉の色が青となじんでいます。この緑色は,何度か重ねて塗った結果の色です。

 バックに青があって,それとは別に茎の緑があると,緑が浮き出すぎた感じになります。
 そこで,緑の上に青のバックを重ねます。そして,乾いた後に,また緑色を塗ります。
 さらに,バックの色を濃くし,花のオレンジと黄色を強調します。
 何度か塗り重ねて,さりげない色がでてきます。

 続いて油絵をご覧ください。
 こちらは難航しました。

    

 バックの色を茶系としたことで,その濃淡をどうつけるのか,難しいことになりました。
 しかし,何とかいい感じで塗れています。

 ここに描かれた花がどうやって透明感のある白に仕上がっていくのか。現段階では,相当に苦しんでいます。
 乾いたら白を塗り足せばいいのですが,単純にそれだけではすまないでしょう。
 すでに,右の花弁の三角形の部分は,透明感を持っています。
 こんな感じで,3つの花たちが白くなっていくのでしょうか。この辺は,わかりません。
 茎と葉の緑を描いていくと,茶色との対比で,全体の雰囲気が変わってくるだろうと思います。
 ちょっと偶然性を待つ感じがあります。

 木目調のバックに,3つの花の配列は,何かを感じさせます。
 中心の黄色がはっきりしたときに相当いい絵になる予感がしました。
 先生も,いい感じとおっしゃっていました。

 一方,次の油絵はどうでしょう。

    

 光の関係で,実物とかなり違います。
  しかし,どうもこちらがよろしくないのです。
 先生も苦笑していました。つまらない塗り絵のようになっています。
 乾いてから,そうとう描き足さないといけません。

 花びらが平板に白くなっています。
 中心も,派手な色がのっていますが,ぺったり沈んでしまっています。

 おざなりな描き方をすると,こうした絵に陥りやすくなります。
 目の前の花と格闘せずに,何となく形をとって,配置を決めると,これでいいという錯覚が起こるようです。
 慣れてくると,緊張感がなくなることがあります。

 微妙な花をどう描くのか。
 モチーフとの格闘を通じた感動が消えてしまったなら,絵が人に感動を与えることはないでしょう。
 無難さを選んでしまったため,描いた本人がダメだと気づきました。

 少しあいだをおいて描く方がいいかもしれません。

 感動をどう表したらいいのか,そういう勉強を重ねてゆく必要がありそうです。
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